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広東省消費現場視察レポート (16)
【中山】孫文の生まれ故郷として地名を変更
2017年10月26日
孫文の生まれ故郷として地名を変更
経済都市としての実力十分で、消費のアップグレードも進む
 
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中山は順徳、南海、東莞とともに広東省の「四小虎」と称される
  中山市は、古くは「香山」と呼ばれていたが、孫文(孫中山)を記念して1925年に「中山」に改名された。北は広州と佛山、南は珠海に接し、東は珠江の河口を挟んで深圳市と香港を望む。面積は1,770.42㎢、人口320万超で1988年に地級市に昇格した。中国国内で市轄区を持たない5つの地級市の1つだ。

  広東省の中では長らくGDP第5~6位の位置を占め、2016年のGDPは3,202.78億元。産業構造比率は2.2 : 52.3 : 45.5の割合となっている。2016年の社会消費品小売総額は1,205.84億元。順徳、南海、東莞とともに広東省の「四小虎」と称される。

  中山市と深圳市を結ぶ海上大橋(深中通道)が2024年に開通予定で、開通後は深圳から中山までの所要時間が30分程度に短縮される。中山市にとっては経済発展の絶好の機会となるだろう。

  中山市は香山文化の発祥の地でもあり、中原文化、土著文化、西洋文化、南洋文化を融合した独特の風情を醸している。華僑の故郷としても知られ、世界五大大陸87の国と地域の華僑、香港・マカオ及び台湾の同胞の数は80万人以上に達する。

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2003年にイオングループ傘下の吉之島(ジャスコ)が中山に進出
  国父・孫文の故郷であることから、最も有名な観光スポットは孫中山故居記念館。 中には孫文の旧宅と生前の足跡が展示されている。入場は無料で、1年の入場者数は150万人を超える。   

  孫文路が中山の商業発祥の地。商店街を基本とした「孫文西商圈」は、中山で最も古い商圏だ。1995年、中山市初の百貨店「益華百貨」がオープン、それを起点に発展を遂げた「益華商圈」は最もにぎやかな商圏となっている。

  2003年にイオングループ傘下の吉之島(ジャスコ)が中山に進出 、04年には中山初のショッピングモール「大信·新都滙石岐店」もオープンした。これを機に、中山市の商圈は都市型商業コンプレックスを中心とした発展が始まり、「大信商圈」、「假日広場商圈」、「富華商圏」等が形成された。(図5:中山市の商圈分布 )
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